背景に折り目や継ぎ目が入ってたり、後ろのドアが写ってたりってところがかえって苦労と制作への情熱が忍ばれて凄いなと思います。
ただ、ちょっと指摘したいところが1つ。
冒頭、かしゆかの涙がこぼれ落ちるところがなんですが、オリジナルではこぼれ落ちた涙の1個をかしゆかが蹴飛ばすんですが、それが再現されていません。技術的にできなかったのか気づいてなかったのかわかりませんが、もし私が同じように再現PV作るとしたらぜったい外さないところなので、もしかしたら気づいてなかったのかもしれません。
なぜ外せないところなのか?
あそこのシーンをおさらいすると、かしゆかの涙がこぼれ落ちて、その1個をかしゆかが蹴飛ばしてしまいます。それが壁のドット柄になって、その中からかしゆかがボールのようなものを見つけて、それを穴に入れると自販機のように地図が出てくる。そういうシーンです。涙で宝物の地図を手に入れるんですよね。つまり、今まであなたたちが流してきた涙が宝物への地図だったんだよという関さんから3人へのメッセージだと思うんです。
そして、そう考えると連想するのが「Dream Fighter」の「こぼれ落ちる涙も全部宝物」という歌詞。
「Dream Fighter」のPVを思い出してください。水滴のようなものであったり、手に持ったガラス玉とであったり、丸い玉が頻繁に出てきますよね。ここからは私なりの解釈なんですが、関さんにおけるこの”丸い玉”っていうのは、涙の表現なのではないかと思うのです。
つまりこの丸い玉によって「Dream Fighter」と「VOICE」の詞の世界がつながっている。かしゆかの涙で手に入れた地図で宝物を探しに行くという「VOICE」のPVは「Dream Fighter」の「こぼれ落ちる涙も全部宝物」という歌詞をストーリー化したものなのです。この2曲がどういうタイミングで作られた曲か。武道館と東京ドームです。繋がるべくしてつながった2曲なのです。
ということで、細かいところですが、涙を蹴飛ばすところが再現されてなかったのが、私的にはちょっと残念でした。
とはいえ、素晴らしい作品だと思います。