2009年06月04日

「ディスコ!ディスコ!ディスコ!」に込められたメッセージ(その6)

その6です。STAFFブログで種明かしされる前に書き上げないと(笑)(これまでのはこちら→。その1その2その3その4その5

黒Perfumeは何なのか?白Perfumeが探しているDISCOは何を象徴しているのか?
その答えはショートムービー「What is DISCO?」の中にはありません。しかし、代々木DISCO MIXの後のあ〜ちゃんのMCとリンクさせると、見えてくるような気がします。

今回の演出で面白いなと思うのは、ショートムービー「What is DISCO?」から「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」がメッセージの中核だと思うのですが、この部分に含まれる、ムービー、楽曲、MCが補完関係にあることです。それぞれは独立して成り立っているものですが、お互いを補完しあうと別のものが見えてくる。特に面白いのが、MCが含まれてることです。いいたいことがあれば全部MCで言えばいいのですがそうはしてません。

MCであ〜ちゃんが言ったことは、一言でいうと武道館ライブ以降の不安と迷いです。

昨年暮れから今年の頭の頃、武道館、紅白と夢をかなえて彼女達が燃え尽きるんじゃないかと心配するファンの声が少なからずありました。そして実際近い状態にあったのではないかと思います。つい2年前くらいには実現不可能かと思うくらい遠い夢だったのがあっという間に叶ったんですから、むしろそうならないほうが不思議です。

半年間ライブがなかったといいますが、GAMEツアーから武道館までも5ヶ月あいてるんですよね。夏フェスほどではなくてもCDJやオンタマにも出てるし。違いは何か。やはり目標があるかないかではないでしょうか。代々木という目標があったじゃないかといわれるかもしれませんが、それは紅白とは違って彼女達の中から出て来た目標ではありません。

紅白出場を果たしたことによって「格」が上がり、周囲の扱いが変わってきたこともあるのかもしれません。WOWOWの放送ではカットされてましたが、MCでは「いろんな人がいろんなことをやらせようとする」といったことまで言っていました。(あるいは1日目のMCだったかもしれません)

テレビやラジオに出ても、目の前にお客さんがいるわけではない。これは今に始まったことではなくて以前からそうです。ただ、長年の目標を達成し、次の目標を見失った彼女達はふと考える。誰に向かって、何のためにやっているんだろう。

黒Perfumeというのは、この彼女達の不安や迷いを表している。私はそう感じました。武道館のシティの衣装を着て登場し、その衣装が消え黒Perfumeが現れるのは、その不安や迷いが武道館ライブ以降現れたことを表現しています。だとすると、黒Perfumeの「What is DISCO?」という問いかけは、その不安や迷いから出てくる「誰に向かって、何のためにやっているんだろう」という疑問に重なります。つまり「What is DISCO?」という問いかけが象徴するもの、それはいってみれば、「What is Perfume?」ではないでしょうか。

そして、(スタッフも含めた)彼女達は単に疑問を提示するだけでなく、彼女達なりに答えも出しています。それが「ディスコは代々木にある」という台詞と共にスクリーンに映し出された客席です。

「ワンルーム・ディスコ」リリース時のインタビューのころだったと思いますが、あ〜ちゃんは「Perfumeという団体」という言葉を使っていました。この言葉を借りるなら、「Perfumeという団体」はあ〜ちゃん、かしゆか、のっち3人だけでなく、さらに加えて中田ヤスタカ、MIKIKO先生、関さんあるいはもっさんをはじめとするスタッフだけでもなくて、ファンも含めてはじめて「Perfumeという団体」だ。それが、3人とスタッフが出した答えではないでしょうか。

1日目の最初のMCの時、あ〜ちゃんは「参加型ライブ」を「加入型ライブ」といい間違えました。私はあれは本当にいい間違えたのか、もしかするとわざとではないかという気もしてます。(テレビなどのインタビューをはしごして見てるとわかりますが、あ〜ちゃんは時々「間違えた」振りをすることがあります。)あるいは、本当に間違えたんだとしても、頭の中にあった『お客さんも含めて「Perfumeという団体」』という意識が、このような間違いを誘発したとも想像できます。

いずれにしろ、彼女達は答えを出しました。次はそれを確認する番です。
(つづく)
ラベル:Perfume
posted by nanno at 08:33| Comment(0) | TrackBack(0) | Perfume | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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